ニライカナイ 〜川井豊子の詩の記憶の森

ニライカナイ 〜川井豊子の詩の記憶の森
あおみゆく水

あなたと愛し合う日々

ゆったりと漂い流れる

時の器のなかで

乾いた肌には

あおみゆく水のうす衣をまといつかせて

その刃のような冷やかさに浸されるままに

透きとおった色のないあおに織り込められてゆく

わたしのなかの

微かな揺らぎ

 

 (感じられないほどの けだるさ

  遠のいてゆく 空

  声 だったかもしれない 眼差し)

 

つま先を 貝のように砂にうずめて

おしつつむ水のたゆたいに

ゆるやかに愛撫の波はうねり返し

わたしはひとすじの

あたたかな潮になる

 

 

 

 

 

| 既刊詩集『水車のめぐる家で』 | 22:27 | - | -